2017年5月14日 05:56:00
ぎっくり腰の治療法やツボをしっかり解説
目次
- 突然ベッドから起き上がることができないほど、腰が痛い。
- 下に落ちた食材を拾おうとした瞬間に腰に電気が走って動けなくなった。
- ぎっくり腰になったら1週間は動けない。
- 腰の痛みは深刻で、仕事や家事ができなくなる
こんなお悩みを持つ方は非常に多いでしょう
ぎっくり腰は海外では
“Hexenschuss”(魔女の一撃)と表現されます。
最近CMで流れている、ミドリ安全の魔女の一撃を覚えておられる方もいいと思います。
患者さんを持ち上げようとした時に魔女がぎっくり腰を起こそうとしていますね。
ぎっくり腰は全世界共通で起こる。
人種関係なく起こることがわかります。
何か重たいものを持った衝撃や負担で腰に激痛が起こる。
「腰の骨が悪くなって、クッションがどうにかなって神経がどうにかなって痛みが起こりますよ」と整形外科や整骨院で説明を受けられた方も多いと思います。
腰はもともと弱いものだから、負担のかかることをすれば必ず悪くなる。
本当にそうなんでしょうか??
重たいものを仕事で持つといえば、引越し屋さんですね。
引越し作業員ですが、意外に腰痛で仕事を休むという人が少ないという現実があります。
もちろんハードな職業なので、慢性的な腰痛を抱えている人は多いですが、ぎっくり腰のように動けなくなる人はほとんどいません。
作業現場で何年も頑張っている人ほど、ぎっくり腰になりにくいという現実があります。
しかし他の職種で重たいものを持つ。建築に関わる仕事や車の組み立て工などの仕事についている人はぎっくり腰で休まなければいけないことが頻繁におこります。
引越しの仕事はアルバイトに依存しています。営業や契約、現場責任は社員や準社員が行いますが、荷物の上げ下ろしはアルバイトが行います。
入りたてのアルバイトは必ず、過酷な現場に連日配属されてしまうという地獄を味わいます。
「バツ5」とか「バツ4」と言われる、エレベーターのない階段作業の現場です。
午前中だけで数百回、荷物を抱えて階段を往復しなければなりません。
最初は足が上がらないくらいにヘトヘトになりますが、徐々に慣れてくると階段作業がそこまで苦にならなくなってくるから不思議です。
1ヶ月ほど階段での作業で足腰が鍛えられたアルバイトは新築や大きな家具の揚げ降ろしのある現場に配属されます。 階段で鍛えられた足腰で大きな家具を持っても腰を壊れなくなり、難なく揚げ降ろしができるという寸法ですね。
ぎっくり腰になりやすい人の特徴
- デスクワークが中心
- 運動経験のない人
- 年に数回のゴルフなど運動らしい運動をしない人
- 最近階段の昇り降りをした記憶がない
- 腹筋や背筋のみを鍛えて、足の運動をしていない
ぎっくり腰になりやすい人の特徴としては、日常生活で足を上げることをしていない人です。
引越し作業はハードですが、お客様の荷物を絶対に壊してはいけないという繊細さも必要です。
だから新築や大きな家具を動かす必要のある現場で引っ越し作業を行うには階段の昇り降りで大きな家具の重さに余裕で耐えられる筋力を作る必要があります。
ぎっくり腰の原因となる筋肉は階段の昇り降りで鍛えられる筋肉です。
階段を昇る時に鍛えられる筋肉は?
腸腰筋
腸腰筋は足を持ち上げたり、お辞儀をしたりする筋肉。
身体の中で最も大きな筋肉で文字通り、腰を支えている筋肉です。
階段を降りる時に鍛えられる筋肉は?
大腿四頭筋
太ももの前側にある筋肉ですが、前に進もうとする身体を止める働き、ブレーキとなる筋肉です。 筋トレではスクワットで鍛えられる筋肉ですね。
この二つの筋肉がしっかりしているとまずぎっくり腰は起きません。
※慢性腰痛とは関係ありません。
『ぎっくり腰を治して~』と来る人の身体に触れてみると、
大腿四頭筋がげっそりとやせ細っています。
腸腰筋の左右の筋肉が偏って発達しています。
人の身体は痩せていても40キロはありますし、100キロ超える人もざらではないでしょう。
米袋の10キロの袋を持つだけでも重たく感じると思います。
何十キロもの体重は普段生活の中では意識しないのですが、腰には必ず負担がかかっています。
腸腰筋と大腿四頭筋は腰と骨盤を支える要となる筋肉です。
日常生活の中で体重を支え続けていると腸腰筋の左右どちらかが筋肉量を維持しようとします。
日々の運動量が少ないと、片方の腸腰筋だけの筋肉量が残し、腰を支える他の筋肉がドンドンと落ちていってしまう。
そしてある時、左右の腸腰筋の片方が限界を超えてケイレンをおこす。
これがぎっくり腰の起こる流れとなります。
ぎっくり腰になる前日か数時間前にふくらはぎに何とも言えないだるさを感じることがあります。
腸腰筋の筋の連結がふくらはぎなので、腸腰筋が本格的に痛みを起こす前に、弱い筋肉である、ふくらはぎがひきつります。
このふくらはぎのひきつり感を感じた段階で、すぐにやると効果的な運動をご紹介します。
ぎっくり腰になるとまず動けなくなるため、原因となっている自力で腸腰筋を緩めることが不可能となります。
ぎっくり腰になったら、腸腰筋を緩める術を持っている治療家に緩めてもらうべきです。
ほっておくと筋肉の炎症が広がり、痛みがなかなか治まらず1週間以上寝込まなければならなくなります。
ぎっくり腰の予防は運動か『楽腰パンツ』(腰ベルト)か?
ぎっくり腰の原因は片側の腸腰筋のケイレンと書きました。
腸腰筋と腰痛を防ぐとされているサポーターなどは相性が悪いです。
サポーターは筋肉の動く方向をサポートするように作られており、一度巻くと楽になりますが、筋肉にとって『楽をする』とは働かなくてもいいよと言っているのと同じ。 ぎっくり腰を何回も繰り返す人ほど、腰のサポーターを手放せなくなっています。
最高の予防は階段の昇り降りです。 ジムでの運動でも水泳やゴルフでもなく、ただ階段の昇り降り。
地味でだれもやらないでしょうが、ぎっくり腰予防でもっとも効果があります。
ぎっくり腰の原因となる筋肉、腸腰筋が連結する筋肉は、 腓腹筋内側頭です。
ふくらはぎの内側の盛り上がりですね。
この腓腹筋の緊張を緩めることができれば腰が伸びるようになり、動きが改善します。
ただ腸腰筋は左右片側だけがケイレンするので、左の腸腰筋が硬くなれば右の腓腹筋内側頭といった具合に腰の悪い部分と足の悪い部分の左右が入れ替わります。
両足のふくらはぎの緊張をとってしまうと、ぎっくり腰は治らないので注意が必要です。
見つけ方は立った状態で身体を左右に捻じってみて、捻じれないほうの腸腰筋がケイレンを起こしています。
左に捻じれなかったら、左の腸腰筋ですね。 腸腰筋の動きを確認すればあとは反対側のふくらはぎの筋肉を緩めるだけです。
やり方は
胡坐を組んで、
足を内側に入れて、ふくらはぎを指圧するだけです。 もみほぐすと筋肉が硬くなってひきつるので、指圧の持続圧がおすすめですね。
- ぎっくり腰は“Hexenschuss”(魔女の一撃)と世界中で恐れられている
- ぎっくり腰の原因は腸腰筋の片側のケイレン
- ぎっくり腰の治し方は腸腰筋と反対側のふくらはぎの内側を緩める
- 引越し作業員に学ぶ、ぎっくり腰の予防は階段の昇り降りがもっとも効果的
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