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寝たきりからの回復・健全な睡眠のための4つの鍵

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寝たきりからの回復・健全な睡眠のための4つの鍵

2018.01.9


寝たきり

老人ホームで良く見る光景です。
ずっとベッドで寝ていると褥瘡(床ずれ)が出来てしまうので、一日のある時間は座る時間を作ります。 首が痛くならないか心配になるほど、熟睡しているのが印象的です。
寝たきりからの回復では睡眠をいかにコントロールするかがカギとなります。
朝起きて夜寝るという当たり前の睡眠サイクルをいかに取り戻すかを説明します。



1.睡眠サイクルとは

体内時計という言葉を聞いたことのある方は多いと思います。
朝起きると朝日を浴びることで脳が覚醒し、夜になると太陽が沈み自然と眠気がやってくる。
一日時計を見なくても、自然と眠たくなるはずです。
この身体が感じる感覚によって、体内の時計が正常な睡眠へといざなってくれます。



2.認知症の原因は睡眠不足にあり

認知症の原因って知っていますか?
大きな原因と言われているのが、「睡眠不足」です。
睡眠不足が続くと、脳の中に「β(ベータ)アミロイド」という物質が溜まり、脳の神経細胞を破壊してしまう。ということが近年わかってきています。
しかし、この期間は10年単位の長期間に及ぶので、今日明日寝たからと言って改善するものではありません。
実際に認知症になる方のほとんどは、健康な時に睡眠を削って働く、ストレスで正常な睡眠をとれていなかった人です。
認知症や寝たきり状態になって、毎日長時間眠ってしまう。 意味があるかもしれません。



3.睡眠薬は誤魔化しの眠り

寝たきりでずっと寝ていると言っても、睡眠薬を服用して寝ている人もいます。
感情の起伏が激しくなると、どうしても介護する立場からは寝ている姿を見たいと、睡眠薬や精神安定剤をお願いしてしまいがちです。
しかし現在睡眠導入剤で使われている薬は実際には脳は睡眠の状態になっていません。 寝ているように見えるが、脳は覚醒状態のままということです。
夜は睡眠薬で眠らされているが、その疲労が昼の寝たきりを生じさせることもあります。
完全な寝たきりになってしまう危険性が増えてしまうでしょう。



4.本当の睡眠をとる方法

寝たきりであっても睡眠について考え取り組む必要があります。
健全な睡眠状態を作ることで、昼間の活動が増え寝たきりから回復できるようになるからです。
上記でもお伝えしたように「体内時計」が重要です。
そして、「幸せな満腹感」「感情」「運動」が鍵となります。

4-1.体内時計を整える方法

体内時計を調節する細胞は全身に分布していますが、一番重要なのは「太陽の光」です。
朝起きて太陽の光を浴びると、その15時間後に熟睡できる様になります。
朝いかに光を浴びるか、ベッドから起き上がれなくてもカーテンを開ける、光を部屋に取り込むことで体内時計は正常に働くようになります。

4-2.幸せな満腹感を楽しむ

幸せな満腹感といっても寝たきりの方には酷な話かもしれません。
さまざまな理由があり、食事を楽しめない可能性があるからです。
しかし、少量でも食べられなくても、大好きな人と同じ空間で食事をとることは「幸せな満腹感」を感じることができるはずです。
この満腹感と睡眠を司る神経細胞は脳の中で隣同士という位置関係にあります。
いかに「幸せな満腹感」を抱くことができるかが、健全な睡眠に関わってきます。

4-3.感情

認知症になると、攻撃的になる、不安感が強くなる、ある感情が抜け落ちるようになる。など感情の起伏が激しくなることが多くあります。
感情をコントロールすることは難しいでしょう。
激しい感情の起伏は健全な睡眠を妨げます。
一日を通して不快な刺激を与えないことが必要となります。

4-4.運動

ある程度疲れないと寝ることができない。という感覚は誰しもが持ったことがあるでしょう。
身体を動かす運動ですが、この「運動」は同時に脳にも刺激を与えます。
食事のために、トイレへ行くために「歩く」ことが重要です。
ほんの些細な運動であったとしても足への刺激は大きなものとなり、睡眠の一助となるでしょう。



5.不眠から過眠へ

寝たきりの方のサイクルを1週間、1ヶ月とみると、決してずっと寝ているわけではありません。
寝すぎ、過眠と言いますが、過眠の前には不眠状態があります。
過眠と不眠が均等にあるわけではなく、どちらかというと過眠状態である寝すぎの方が長いために不眠のイメージがないだけです。
不眠の原因は睡眠不足にあり、睡眠不足は脳のダメージを引き起こすということを上記で書いています。
寝たきりの方の過眠は実は脳のダメージを修復していると考えています。
しかし、高齢になれば自己再生の能力は落ちています。 修復にはかなりの時間を要します。
いかに健全な睡眠と、回復期に適切な運動をするかが重要になります。



6.眠りたければ眠らせろ

寝たきりであっても眠りを邪魔しなければ、必ず覚醒します。
眠たい、眠りたいときに無理やり起こす、リハビリすることは実は寝たきりの回復を遅らせているのではないかと思います。
健全な眠りを十分にとることで寝たきりから回復できると考えています。



まとめ

  • 睡眠について深く理解する
  • 「体内時計」「幸せな満腹感」「感情」「運動」が鍵となる
  • 寝たきりから脱出するには健全な睡眠が不可欠



>>>寝たきりの鍼灸治療について<<<




木もれび鍼灸院院長 木もれび鍼灸院院長弓削周平

長春中医薬大学 中医学士
長春中医薬大学 客員教授
吉林省公認 推拿師
北摂中医鍼灸研究会 代表


学生時代に父親がうつ病を発症。病院に行ったにも関わらず、完治することはなかった。この経験から精神疾患とそれに付随する不定愁訴(腰痛や不眠症、耳鳴りなど)で苦しんでおられる患者様と向き合おうと、伝統医学を極めるために中国の中医薬大学へ留学し、中医学と東洋医学(漢方・鍼灸)を体系的に学ぶ。日本に帰国後さらに日本伝統鍼灸を学び研鑽を積む。
この針治療が患者様からとても好評で多くのお喜びの声を頂いている。

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