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気象病・天気痛について|木もれび鍼灸院|大阪

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気象病meteoropathy

気象病・天気痛について

 

「気のせい」だった季節の変わり目の体調不良や自律神経失調症は耳の病気だった

天気痛・気象病01
5月6月や9月10月の季節の変わり目は体調不良や自律神経失調症に悩まされる方が多いですね。
今まで季節の変わり目の体調不良や関節の痛みは、病院を受診してもただの「気のせい」と門前払いされることが多かったのですが、2019年1月に日本の愛知医科大学の佐藤純教授によって“気圧の変化を感じる場所が内耳だった”という研究結果が発表されてから臨床現場でも季節の変わり目の体調不良=気象病・天気痛というワードが重要視されるようになっています。

 

気象病とは

天気痛・気象病02
まず気象病の定義
近年認知されつつある病名で、気象の変化によって症状が出現する、あるいは悪化する疾患の総称。症状は「天気が悪いと古傷がうずく」といった天気痛のほか、動機、むくみ、異常な眠気、メニエール病、喘息、めまい症、うつ病、頭痛、腰痛、肩こり、神経痛、関節炎、リウマチ、蕁麻疹、吐き気など様々である。心臓発作や脳卒中のきっかけになり、生命にかかわる場合もある。
~wikiより転載~

なぜ今まで臨床現場で放置されてきたのだろうと思うくらい様々な疾病に関わっています。
気圧の変化によって引き起こされる心身の変化は健康にじかに結びつきます。
産婦人科ではお産が重なったり、整形外科では痛風や変形性関節症の痛みが悪化したりとリアルな現場では対応に追われていましたが、まず天気と痛みや疾患の因果関係が証明されていなかった、また個人差があり本当に天候が関係しているのか断言できなかったことから対応が後手に回っていました。

 

気象病と耳の関係

天気痛・気象病03
気象病について現段階で明らかになっているのは、気圧が内耳の平衡感覚をつかさどる前庭器官に気圧を感じる部分(上前庭神経核細胞)と機能があり、脳に気圧の変化の情報が伝わり、結果として痛みや不調を引き起こすという点です。
耳は音を伝える聴覚のほかに平衡感覚を伝える前庭器官が備わっています。
その前庭器官に+α気圧の変化をとらえるセンサーがあると分かったわけですね。
気象病の発生する場所が分かっただけなので、西洋医学的に症状を抑えることは不可能ですが、今後有効な薬事療法が開発される可能性も高いです。

 

気象病と漢方薬

気象病については古くから文献に記載が残っており、昔の漢方家も念頭に入れて診察していたことがうかがい知れます。
気象病の体調不良で日本漢方で多く処方されるのは五苓散という漢方薬です。
五苓散の起源は非常に古く2000年ほど前に書かれた傷寒論という漢方の聖典に収載されています。
《傷寒論·辨太陽病脈証併治》
太陽病,発汗後,大汗出,胃中乾,煩躁不得眠,欲得飲水者,少少与飲之,令胃気和則癒。若脈浮,小便不利,微熱,消渇者,五苓散主之。中風発熱,六七日不解而煩,有表裏証,渇欲飲水,水人則吐者,名日水逆,五苓散主之。

太陽病というのは外感病という外界の気候変化による体調不良を引き起こすものを指します。
通常は漢方の風邪薬である葛根湯や小青竜湯を使うのですが、五苓散が適応されるものは単純な風邪が原因ではないという意味合いで書かれています。
低気圧の概念がない時代ですが、身体の変化から内耳の状態を正常にもどす漢方薬を開発していたのは驚きです。

 

気象病と鍼灸

鍼灸は漢方薬と原理が一緒なので漢方薬と同じように、気象病を外感病として治療していきます。
ただ耳に直接鍼を指すという単純なものではなく、大杼と太白という、水と脾に関係するツボを使用します。
大杼は膀胱経という背中を流れる経絡の水湿の気をまとめる場所と考えられています。
太白は脾経という消化吸収をつかさどり、特に水の吸収に関わる臓腑と結びつくツボです。
鍼もしくは灸をつかい大杼と太白に適切な刺激を与えることで気象病の改善を見込んでいきます。

 

気象病と養生法

気象病は東洋医学では脾の弱りである『脾虚』と考えられます。
脾は脂っこいものや甘いものの過食により弱ってしまう=虚証になるとされています。
気象病はまた伏邪ともよばれており、夏や冬には起こりにくいが季節の変わり目である、春と秋に起こるとされています。
これは夏と冬の食養生が春や秋の体調に関わるということ。
気象病や天気痛に悩まされている人は常日頃から食養生に気を付けましょう。

 

まとめ

  • ■気象病の原因は内耳にあると証明されている。
  • ■気象病には伝統的に五苓散という漢方薬が用いられてきた。
  • ■東洋医学では膀胱経と脾経という臓腑が気象病と関係していると考えられている。
  • ■脾虚体質は日ごろから甘いものや脂っこいものを食べている。
東洋医学ではお薬に頼るのはじつは最後の手段という教えがあります。 日々の生活である養生がもっとも大切でそれを見直すことが大切です。

 

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木もれび鍼灸院院長 木もれび鍼灸院院長弓削周平

長春中医薬大学 中医学士
長春中医薬大学 客員教授
吉林省公認 推拿師
北摂中医鍼灸研究会 代表


学生時代に父親がうつ病を発症。病院に行ったにも関わらず、完治することはなかった。この経験から精神疾患とそれに付随する不定愁訴(腰痛や不眠症、耳鳴りなど)で苦しんでおられる患者様と向き合おうと、伝統医学を極めるために中国の中医薬大学へ留学し、中医学と東洋医学(漢方・鍼灸)を体系的に学ぶ。日本に帰国後さらに日本伝統鍼灸を学び研鑽を積む。
この針治療が患者様からとても好評で多くのお喜びの声を頂いている。

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