目のクマは通常、目の下、涙袋と呼ばれる場所にできます。睡眠不足や疲労、老化が主な原因といわれる場合が多いです。
一方、目の周りにできるクマとは涙袋だけでなく上瞼や目じりまでぐるっと円を描くようにクマができる現象のことです。
久しぶりに友人に会うと「どうしたの~!!」と驚かれるか、「えっと病気かな。触れないようにしよう」とスルーされるかどちらかですね。
無神経な人は根掘り葉掘り聞いてくるかもしれませんが、なんで目の周りにクマができるのか知りたいのは当事者であるあなたですから答えられるわけがありません。 ほっといてよ。。。
目の周りにクマができてしまって改善方法や原因を探ろうと
インターネットで“目の周り クマ”を検索しても正確な情報にたどりつけません。
青クマ、茶クマ、黒クマって色分けする意味ないよ!と突っ込み入れたくなりますよね。
目の周りのクマの原因には顔面の解剖学について深く理解していないと解説することができません。 美容家が説明しようとすると的外れになってしまうのは仕方ありません。
目のクマの原因はずばり皮下脂肪です。 皮下脂肪が皮膚に裏写りすることで、クマになってしまいます。
目の周りのクマで困っておられるよりも、目の下のクマで困っておられる方の割合が多いのは、目の下のほうの皮下脂肪が多いからクマができやすい構造だからです。
目のクマが年齢と共に濃くなってしまったり、徹夜明けに目のクマが深くなるのは、眼球を動かす筋肉が低下したり、疲労によって筋肉が充血することで脂肪が圧迫されるからです。
目の下のクマを改善しようと思えば、美容整形や形成外科で脂肪を吸引すれば単純に改善はしますが、そういった手段が苦手な方は眼球の周囲の筋肉をストレッチや運動でリフレッシュするのが良いでしょう。
目の周りのクマも目のクマと同じく脂肪が皮膚に裏写りすることが原因です。
目の周りのクマは瞬きするための上眼瞼筋という筋肉があるために、簡単に脂肪を除去するといったことができません。
全身の筋肉の中でも、まぶたの筋肉は最弱の筋肉です。 「あの政治家、首相になったら顔つき変わったなぁ」と感じることがありますが、だいたい瞼の筋肉低下によって常に半眼になってうつろな顔になってしまうことが原因ですね。
ドナルドトランプは目つきが変わらないのは闘争本能がストレスに打ち勝っているからでしょうね。
顔が命の政治家や芸能人でも瞼だけは手術しにくいのは、『上眼瞼筋』が簡単に傷ついてしまうので触れられないのです。
ただ上まぶたは皮膚のすぐ下に筋肉があるので通所は脂肪裏移りしないため、クマができにくい構造となっています。 通常できないはずの上まぶたのクマが出現する理由は上まぶたの筋肉が落ちてしまうことが原因です。
上まぶたの筋肉は『動眼神経』という運動神経が動かしています。
目の上のクマ、目の周囲のクマは動眼神経の働きが低下することで上まぶたの筋肉が低下することで脂肪が皮膚表面に浮かんでしまうことが原因です。
動眼神経が正常に働くと目の周囲のクマはなくなるのですが、動眼神経がうまく働かない原因は複雑で上まぶたの筋肉の動きは簡単には回復できません。
『動眼神経』は書いて時のとおり目を動かす神経ですが、同時にまぶたを閉じる動きや目に入る光の量を調整する瞳孔の動きに関わる神経でもあります。 眼球やまぶたの動き、太陽光に当たっても、すぐにまぶしく感じなくなるのは動眼神経の働きによるものです。
動眼神経は目に関わる他の神経である『滑車神経』や『外転神経』と違い、副交感神経の線維と合流しており特殊な働きをします。
動眼神経以外は交感神経支配となっています。 テレビドラマで見たことがあるかもしれませんが、倒れている人の意識を確認する時に目にライトを当てて、瞳孔の収縮を見ますよね。 あれは光が目に入ると、副交感神経(動眼神経)が働いて瞳孔は収縮し光の量を調節します。 もし脳の活動が停止して(亡くなっていると)いると瞳孔は光に反応しなくなります。
動眼神経が完全に麻痺すると、視力異常を感じすぐさま病院に駆け込むでしょう。
麻痺がなく目のクマのみの悩みであれば、動眼神経の全てではなく、一部の神経伝達がうまくいってないことになります。
動眼神経がまぶたの動きに関わる前に『毛様体神経節』という中継地点を通過しますが、この毛様体神経節で不具合がおこることで上まぶたの筋肉の動きがわるくなります。 この毛様体神経節に関わるのは頚椎という首の付け根の部分です。
首の付け根にあるツボを見てみると、ある部分に硬いところが見つかります。
肩外兪(ケンガイユ)
三霊穴(サンレイ)
この硬いツボを緩めることで動眼神経の働きが改善し、目の上のクマが改善していきます。 目の周りのクマに悩んでいて、顔面の前ばかり気になっている方はぜひ首の付け根を意識してみてください。
特に肩外兪と三霊穴は目の周りのクマや顔の血色にも影響するポイントです。
触って固いなと思ったらマッサージなり、ストレッチなりで緩めると徐々に目の周りのクマはなくなっていくでしょう。
東洋医学では治療に頼るのはじつは最後の手段という教えがあります。
日々の生活である養生がもっとも大切でそれを見直すことが大切です。
長春中医薬大学 中医学士
長春中医薬大学 客員教授
吉林省公認 推拿師
北摂中医鍼灸研究会 代表
学生時代に父親がうつ病を発症。病院に行ったにも関わらず、完治することはなかった。この経験から精神疾患とそれに付随する不定愁訴(腰痛や不眠症、耳鳴りなど)で苦しんでおられる患者様と向き合おうと、伝統医学を極めるために中国の中医薬大学へ留学し、中医学と東洋医学(漢方・鍼灸)を体系的に学ぶ。日本に帰国後さらに日本伝統鍼灸を学び研鑽を積む。
この針治療が患者様からとても好評で多くのお喜びの声を頂いている。
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